22チームの中にはイーストで9位につけるワシントン・ウィザーズが含まれているが、チームのエースであるブラッドリー・ビールは右肩回旋腱板の負傷の影響により一足早くシーズンを終了することとなった。
球団史上2位の30.5得点をマーク
2019-20シーズン、チームの柱であるジョン・ウォールを欠いたウィザーズは開幕前から苦戦が予想されていたが、ビールは絶対的なエースとして若手の多いチームを牽引。キャリアハイとなる1試合平均30.5得点、6.1アシストのスタッツを残し、24勝40敗と大きく負け越したとはいえチームもプレイオフ進出の可能性を最後まで残す位置に踏みとどまった。
▼2020年2月24日のバックス戦ではキャリアハイとなる55得点をマーク
Bradley Beal dropped a career-high 55 PTS in the @WashWizards OT win on February 24th!
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— NBA (@NBA) April 8, 2020
平均30得点を超えながらもNBA史上初めてオールスターに選ばれないという憂き目にあったビールだが、今シーズン、リーグトップクラスのスコアラーとしての地位を確かなものにしたことは間違いない。
ビールが記録した30.5得点は、ウィザーズの球団史上2番目に位置する。球団史上1位の平均得点は1961-62シーズンにウォルト・ベラミー(1939-2013)が記録した31.6得点。30得点以上のアベレージを残したのはベラミーとビールの2人のみである。
ベラミーはウィザーズの前進であるシカゴ・パッカーズ在籍時の1961-62シーズン、NBA1年目ながら平均31.6得点、19.0リバウンドをマーク。31.6得点はウィルト・チェンバレンの37.6得点に次ぐ新人史上2位の得点記録であった。
▼ウォルト・ベラミーは1試合のリバウンドの球団記録(37リバウンド)も保持している
Happy birthday to a former Packers, Zephyrs and Bullets All-Star, Hall of Famer Walt Bellamy! pic.twitter.com/l5AuIN1STf
— Washington Wizards (@WashWizards) July 24, 2016
ウォール復帰の影響は?
中断の影響で57試合の出場に留まったものの、シーズンを通して高い得点力を維持し続けたビールは2019-20シーズンの得点王争いでもジェームズ・ハーデン(34.4得点)に次ぐ2位につけている(中断前まで)。
2020-21シーズンはジョン・ウォールが復帰することからビールの得点スタッツは下がると予想されるが、一方でゲームメイキングの負担が減ることでよりスコアリングに集中できるとも言える。
ビール、ウォールというリーグ最高クラスのバックコートデュオに加えて、NBA2年目を迎え成長が見込まれる八村塁を擁するウィザーズは東のダークホースとして注目を集めるだろう。
一方で来シーズンにプレイオフ進出を逃すようなことがあれば、チームの解体が一気に加速するはずだ。
結果が求められる2020-21シーズン、ビールにはエースとしてチームを勝たせる活躍が期待される。