NBAドラフト2019にて全体9位指名でワシントン・ウィザーズに入団した八村塁はドラフト直後の2019年6月21日(現地時間)に、ジョーダンブランドと契約を締結。Air Jordanシリーズのプロモーションに起用されるなど、コート内外で注目を集めている。今後の活躍次第では、シグネチャーモデル発売の可能性も見えてくるだろう。以下、八村塁のPEを中心に彼が着用しているバッシュのラインナップをまとめた。
八村塁着用のバッシュ一覧
エア ジョーダン35(AIR JORDAN XXXV)
八村塁が2020-21シーズンに着用予定なのが、エアジョーダン35(AIR JORDAN XXXIV)。八村は前作に引き続き、ジョーダンシリーズ最新作の広告塔の一人に抜擢。2020年10月21日には、シュータンにオリジナルロゴを配置した八村のPE、「Air Jordan XXXV Warrior」も登場する。
エア ジョーダン34(AIR JORDAN XXXIV)
八村塁がNBAのルーキーイヤーに最も多く着用しのたはナイキのエア ジョーダン34(AIR JORDAN XXXIV)。2019年に発売されたエア・ジョーダン34は、バスケットシューズの歴史に革命を起こしてきたエア・ジョーダンシリーズを未来のアスリートに引き継いでもらうというコンセプトで開発された。プレイする上で重要度の低い部分を排除し機能性を重視。27cmサイズで約370gとシリーズ史上最軽量を実現している。
八村塁は、ザイオン・ウィリアムソン、ジェイソン・テイタムらと共に、エア・ジョーダン34の「顔」に選出された。エアジョーダン34の履き心地について以下のように感想を述べている。
エア・ジョーダン34は未来のバスケシューズはこういうものになるだろうと思い描いていた通りの素晴らしいデザインです。シンプルで奇抜過ぎず、足に良くフィットしてくれます。とても軽く自然な履き心地で、スピードとサイズを武器とする自分のプレイスタイルにもぴったりです。
八村塁のAJ34 PE(プレイヤー・エクスクルーシブ)は以下の通り。
Air Jordan 34 “HERITAGE”
Air Jordan 34 “HERITAGE”は八村のルーツであるベナンと日本の柄を左右に配置した一足。2020年7月30日にナイキのアプリで先行販売。8月8日に国内のみ数量限定で一般販売された。
Air Jordan 34 “Cool Grey” PE
2019-20シーズン、NBAは新型コロナウイルス感染拡大による中断を経て、ディズニーワールドで再開された。通称Bubble(バブル)での練習に臨んだ八村はブルドッグの口を思わせるデザインが施されたAJ34のPEを着用。八村の母校であるゴンザガ大学に敬意を表したデザインとなっている。
Air Jordan 34 “Hachikō” PE
Air Jordan 34 “Hachikō” PEはオールスターブレイク明けに着用。八村の「八」から忠犬ハチ公に着想を得たモデルとなる。漢字入りのバッシュは現地でも注目を集めた。
Air Jordan 34 ‘Rising Stars’ PE
Air Jordan 34 ‘Rising Stars’ PEはオールスターウィークエンドに行われたライジングスターズチャレンジ2020で着用したモデル。鮮やかなパープルカラーに星が散りばめられている。
エア・ジョーダン34は、八村塁の他に、同じくジョーダンブランドと契約しているザイオン・ウィリアムソンやジェイソン・テイタムのPEが制作されている。
エア ジョーダン3(Air Jordan 3)
ルーキーイヤーの八村は、上述のエア・ジョーダン34以外にも、何足かジョーダンシリーズを着用している。
.@rui_8mura wearing the Air Jordan 3 “Animal Instinct” tonight 🐆 pic.twitter.com/NZK3VGeSot
— B/R Kicks (@brkicks) January 7, 2020
エア ジョーダン1(Air Jordan 1)
“LA to Chicago” AJ1s on the rook in Las Vegas. @rui_8mura pic.twitter.com/0JRQ0YMW9h
— B/R Kicks (@brkicks) July 14, 2019
Why Not Zer0.2 SE
.@rui_8mura wearing the Jordan Why Not Zer0.2 SE at the @FIBAWC in Shanghai. pic.twitter.com/Hea4rkY40A
— B/R Kicks (@brkicks) September 3, 2019
ゴンザガ・明成カラーのエア・ジョーダンも
2020年3月14日(日本時間)に渡邊雄太と行ったインスタライブでは、自宅にあるバッシュ専用の一部屋を披露。エア ジョーダンシリーズが整然と並べられており、本人曰く「ジョーダン1」が多いとのこと。「ジョーダン3」や「ジョーダン4」を履くこともあると語った。
▼八村が披露したエア・ジョーダンの明成高校カラーバージョン
同じインスタライブ内では、エア・ジョーダンのゴンザガ大学モデルもあることを明かした。新型コロナウイルスの影響で延期となった試合で着用する予定だったという(NBA再開を控えた”バブル”内の練習でそれらしきバッシュが披露された)。
八村塁のシグネチャーモデルは出る?
ファンの多くが期待するのは八村塁のシグネチャーモデルが発売されるかどうかということだろう。
ジョーダンブランドからシグネチャーモデルが出ているNBA選手は以下の通り。
- ラッセル・ウエストブルック:WHY NOTシリーズ
- クリス・ポール:CP3シリーズ
- カーメロ・アンソニー:Meloシリーズ
上記3選手は全員オールスターへの選出経験がある。ジョーダンブランドでシグネチャーモデルを出すには最低でもオールスターに選ばれる必要がある。
八村がいずれオールスターレベルの選手へと成長できるかどうかは未知数だが、20得点以上のスタッツを残しチームのプレイオフ進出に貢献できる活躍ができれば不可能ではないだろう。ファン投票は海外からも可能なので、日本の票が多く集まる可能性も考えられる。
ただし、ウィザーズのチームメイトであるブラッドリー・ビールが30得点近い平均スコアを残しながら落選した前例もあり、個人スタッツだけでなくチーム成績も影響することは間違いなさそうだ。
ジョーダンブランドは八村の他に、セルティックスのエースへと成長を遂げたジェイソン・テイタム、レブロン以来の注目を集めるザイオン・ウィリアムソン、MVPレースに名前が挙がるほどの活躍を見せているルカ・ドンチッチなど、将来有望な若手が揃っている。特にザイオンとルカに関しては、怪我さえなければシグネチャーモデルが発売されることはほぼ間違いない。テイタムも今のままの活躍を続ければいずれシグネチャーシューズが出る可能性が高いだろう。若手有望株の中で誰が最初にシグネチャーシューズを出すのかという点にも注目したい。
ジョーダン・ブランドとの契約の背景
八村塁とジョーダンブランドとの関わりは八村が明成高校3年の時にまで遡ることができる。2015年、八村はジョーダンブランドが主催するエキシビジョンゲーム「ジョーダン・ブランド・クラシック」に参加。世界各国の将来有望な高校生プレイヤーが集まる場で、世代トップレベルの選手達と共に試合する機会を得た。
明成高校を卒業した八村は、NCAA Division 1の強豪、ゴンザガ大学に入学。ゴンザガはナイキと契約していたことから、試合ではナイキのバッシュを着用していた。
ゴンザガ大3年次、エースとしてチームを牽引した八村は1巡目指名が確実視されており、NBAドラフト以前にジョーダンブランドを含む7社からスポンサー契約の誘いを受けていたことが分かっている。複数の中国企業の他、日本のアシックスとミズノも八村争奪戦に参戦していたとのこと。ミズノは八村が高校時代に着用していたシューズブランドだった。
結局、ジョーダンブランドとの契約を選択した八村。契約の際には、マイケル・ジョーダンから直々に電話がかかってきて驚いたというエピソードも明かしている。
▼Michael Jordan Buildingの前で笑顔を見せる八村塁
NBA rookie Rui Hachimura has joined @Jumpman23. pic.twitter.com/nWnI3skV6R
— B/R Kicks (@brkicks) June 21, 2019
ジョーダンブランドが、日本ひいては巨大なアジア市場へとブランドを広げていく際の橋渡し役に八村塁を抜擢したという側面はあるだろう。ヤオ・ミン以降、アジア出身のスター選手が出てきていない現状から、八村にはジョーダンブランドのみならずNBAとしても大きな期待を寄せていることは間違いない。
当サイトでは、八村塁のプレイだけでなくその足下にも引き続き注目していく。