契約ブランド
ステフィン・カリーは2009年のNBAドラフト1巡目7位でゴールデンステイト・ウォリアーズに入団。Nikeとスポンサー契約を結び、NBAでのキャリアをスタートする。
2013年、カリーはNikeとの契約を更新せず当時のNBAでは存在感の小さかったアンダーアーマー(Under Armour)と契約。以降、バスケットボール市場における新興ブランドの顔として毎年シグネチャーシューズをリリースする。2020年12月には、アンダーアーマーとともに自身の名を冠した独自ブランド「カリーブランド(Curry Brand)」を設立した。
ステフィン・カリーのバッシュ一覧
Curry Flow 9
Curry Flow 9は、2021年11月にリリースされたカリーブランドとして2作目のシグネチャーシューズ。好評だった前作Curry Flow 8から様々な面で改良が施されており、特にトラクションの評価が高い。カリー以外には、義弟でチームメイトのデイミオン・リー、アンドレ・イグダーラ、ケント・ベイズモアらも着用している。
Curry Flow 8|2020
Curry Flow 8は、2020年12月に設立されたカリーブランド初のシグネチャーシューズ。アンダーアーマーが新たに開発したクッションフォーム「UA Flow(フロー)」を搭載。ラバーを使用せず、ミッドソールとアウトソールを一体化させた構造により軽量化と耐久性の向上を実現している。
Curry 7|2019
Under Armour Curry 7は2019年11月にリリース。メッシュとテキスタイルのアッパーが採用され、ミッドソールにはアンダーアーマ独自のMicro G(マイクロG)とHOVRを搭載している。
2019-20シーズン、ステフィン・カリーは開幕当初の負傷により長期離脱を余儀なくされ、キャリア最小の5試合のみの出場となった。同シーズン、Curry 7は弟のセス・カリーや義弟のデイミオン・リーが着用している。
Curry 6|2019
ステフィン・カリーが2018-19シーズンに着用したバッシュは、2019年1月にリリースされたCurry 6。1試合平均3.7kmを走行するカリーのプレイスタイルに合わせてランニングシューズに近いデザインとなっている。同シーズン、ゴールデンステイト・ウォリアーズは5年連続でNBAファイナルに進出するもケビン・デュラント、クレイ・トンプソンの負傷離脱が響き、カワイ・レナード擁するトロント・ラプターズに敗れ3連覇はならなかった。
Curry 3Zer0 2|2018
2018年8月にリリースされたCurry 3Zer0 2は、ステフィン・カリーのもう1つのシグネチャーライン「Curry 3Zer0」シリーズ2作目となるバッシュ。Curry 5のセカンダリーシューズという位置づけとなる。
Curry 5|2018
Curry 5はPi Day(円周率の日)の3月14日にリリースされたバッシュ。この日はカリーの誕生日でもある。2017-18シーズン、ウォリアーズはNBAファイナルでキャブスをスウィープし2連覇を果たした。
Curry 4|2017
2017年にリリースされたCurry 4は、売上が低迷していたカリーのシグネチャーラインに再び注目を集めるため、大胆なハイトップニットのアッパーを採用するなど前作からデザイン面で大きな変更が加えられた。カリーが実戦で初めて着用したのは2017年6月のNBAファイナル第1戦。同ファイナルでカリーは26.8得点、8.0リバウンド、9.4アシストをマークし優勝に貢献した。
Curry 3Zer0|2017
Curry 3Zer0はUnder Armourがカリーのもう1つのシグネチャーラインとして2017年3月にリリース。2016-17シーズンのプレイオフでカリーが着用したCurry 3を元にしたモデルとなる。
Curry 3|2016
2016年10月にリリースされたCurry 3は、ステフィン・カリーが2016-17シーズンに着用したバッシュ。ウォリアーズは、オフに前シーズンのプレイオフで激闘を演じたOKCのエースでリーグ最高のスコアラー、ケビン・デュラントを獲得。ファイナルではキャバリアーズにリベンジを果たした。
Curry 2.5|2016
Curry 2.5はCurry 3の発売に先駆けて2016年4月にリリースされたバッシュとなる。2015-16シーズンのウォリアーズは1995-96シーズンのシカゴ・ブルズが記録した72勝10敗のNBA記録を更新する73勝9敗でレギュラーシーズンをフィニッシュ。2連覇を目指したNBAファイナルでは、レブロン・ジェームズ、カイリー・アービングの活躍により、キャバリアーズに3勝1敗から3連敗し連覇はならず。
Curry 2|2015
ステフィン・カリー2作目のシグネチャーモデルとなるCurry 2はカリーが初優勝を果たしたNBAファイナルから約3ヶ月後の2015年9月にリリース。カリーシリーズの中でも機能面での評価が特に高い一足となっている。
Curry 1|2015
2015年1月、ステフィン・カリー初のシグネチャーモデルCurry1がお披露目された。リーグ最高のスリーポイントシューターとしての評価を受け、その革新的なプレイスタイルでスーパースターの仲間入りをしていたカリーは、初シグネチャーがリリースされた年に初のNBAチャンピオンに輝き、さらにシーズンMVPを初めて受賞。Curry1の登場は奇しくもカリーとウォリアーズを中心とした新たな時代の幕開けと時を同じくした。
▼俳優ジェイミー・フォックスと共演したCMも話題となった。
シグネチャー登場以前
シグネチャーシューズがリリースされる前、カリーはUnder Armour Anatomix SpawnやUnder Armour Clutchfit Drive 1などのバッシュを履いてプレイしていた。
ナイキと契約していた時期には、Nike Hyperfuseシリーズや、Hyperdunkシリーズ、Nike Zoom BBなどを着用している。
カリーがNikeを離れた理由
デビュー以来ナイキと契約していたカリーが、2013年に当時スタープレイヤーとの契約がなかったアンダーアーマーに移籍する決断をした背景には、契約更新の際の屈辱的とも言えるミーティングがあったと言われている。
同席していたカリーの父、デル・カリーの話によると、ナイキの役員はカリーのファーストネーム「Stephen」を間違えて発音し、訂正することもなかったという。さらにプレゼン資料として使用されたパワーポイントのスライドにはカリーではなく、ケビン・デュラントの名前が映し出されていた。このようなリスペクトを欠く対応がカリーのナイキに対する不信感につながったことは想像に難くない。
対して新興ブランドであるアンダーアーマーはカリーにナイキ以上の契約金を提示し、彼が望んだシグネチャーシューズの製作も約束。ブランドの顔としての唯一無二の役割を与えられることはカリーにとって大きな魅力であった。
これら自身に対する評価の違いに加えて、当時のチームメイトでアンダーアーマーと契約していたケント・ベイズモアの勧誘もあり、カリーは2013年にアンダーアーマーとの契約を発表。ナイキは自らの失態により、その後レブロン・ジェームズと人気を二分するほどのスーパースターへと上り詰めるステフィンカリーという大物を取り逃がした。
選手データ|ステフィン・カリー
アンダーアーマーの顔として毎年シグネチャーモデル「カリーシリーズ」を発表しており、数あるバスケットシューズの中でも屈指の人気を誇っている。